血液を調べる〔5/5〕
最終更新:19.3.11

血液を調べる〔5/5〕

赤血球の変化 その4
“凝固”
Observing Blood (5)
Metamorphosis of Red Corpuscles -Part 4 "Clot"

血液を調べる 4/5”の続き。



 2008.5.3〜5.4 撮影分を編集した最終ファイル。
 今回の一連の映像で、生体外で赤血球が変化し固まるまでの流れを知りえた。
 今回最重要なのは、赤血球が条件に応じ、何かの目的のために自らを変身させるという能力とその過程だった。
 最終的には、赤血球同士がぴったり結合し合って、プレパラートのなかで膜のような層を形成した。
 真っ先に推測されるのは、これが血液凝固に関する基本的な一連の現象であり、止血あるいはその他の作用 (例えば生体においては出血部の修復) に関与する可能性である。また、痂皮 (瘡蓋、かさぶた) はこのような層が重なったものであることも考えられる。
 医学や生物学の主流では、このような赤血球の変身という明白な事実を基本としない。たかだかこの数百年で、この地球で確立されてきた現代科学が語る血液の基本は、どれほど真実を反映したものだっただろうか。

 モルゲロン症候群といわれる症状のひとつに、数マイクロメータの太さのフィラメントの検出があるが、これは痂皮の「内側」に発生している。
 最初に、血球あるいは血液の基本を誤って定義した際に生じる判断のずれは小さくない。ときとして、いつまでも核心に到達できず、迷路にはまる。それは得体の知れない不可解な何かがいつまでも残る原因となり、またその先、新たに分かることもない。

 これら血球の一連の現象は、私が何もわかっていないことを強く自覚させるものだった。しかし、生命活動のごく一部を垣間みることができ、何か大きなものにいのちをサポートをされているのを私は如実に感じた。
 それはじつに爽快なことだ。

撮影:2008/05/03〜2008/05/04
掲載:2010/05/04
改訂: 2019/03/10

矢部完, Mamoru Yabe

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