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葉からクローン
2006.12.4
植物には、分離したからだの一部の組織から同じ個体(クローン)が発生する性質をもつものがいる。それを応用した技術が挿し木、挿し芽、葉挿しなど。セントポーリアもそれができる植物だ。しかも葉柄をつけた葉だけでなく、小葉をつけた花茎、ものによっては葉脈ごとに切り刻んだ葉でも可能なほど繁殖力が強い。
通常は葉柄の付いた状態で挿す。すると切り口を保護しようと、何に発達するか定まらない「カルス」という細胞のかたまりができる。そして、水分を感知するセンサーが起動して、やがてカルスの一部は根の細胞に変化し、根がのびる。水分の摂取が十分可能と判断されたころ葉が発生する。だから、根元からクローンが発生するのが普通だ。
私は葉挿しをより成功に導くためにいくつかの資材を灌水や葉面散布などで使用する(今は触れないがもちろん天然物)。その中には生長(特に細胞の発生)に関与する物質を含むものもある。クローンの発生部位はちょうどそれらが溜まる場所だ。ひょっとするとそのいずれかが何かの影響を与えたのかも知れない。ともかく通常ではきわめて発生率の小さい現象だ。
じつは、これに似た現象は他でも経験している。発生条件にもおおむね気づいている。人間が、通常では起こりがたいことを人為的に引き起こすことは罪なのか? それとも様々な条件で自らを変化させる植物の生命の神秘を賞賛すべきなのか。少なくとも、植物の「意志」--生命のシステムという科学に反したものでないかぎり、それは罪ではないように思える。
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